2025/08/18 |
ロックTシャツは難しい? |
大人のロックTシャツ選びは難しい…。 でも、これならどうだ!! 【Klaus Voormann】×【MEN'S BIGI】 |
お洒落に迷える昭和男の駆け込み寺
「昭和男の令和スタイル」主宰のGMです。
さて最初に断っておくが、今回の話は長い。いつも長いが、今回はもっと長い。自信を持って言えるぐらい長い。しかも断固として長い。さらに呆れるぐらい長い。もはやここまでくると絶対的、確信的、挑戦的な長さだ。(すでに長いよ!) なぜなら、私の好きなロックとファッションが融合したロックTシャツの話だからだ。興味がなければ飛ばしても構わない。いや、むしろ読まないでほしい… というのはウソで、やっぱり皆さん読んでください!
いまやTシャツのデザインカテゴリーの一つとして、すっかりファッションアイテムに定着し、ハイブランドからも続々とリリースされる一方で、90年代のヴィンテージTシャツは1枚○○万円などと市場で高騰を続けているロックTシャツ…。
日頃からロック愛とファッション愛を自負する私のことだ。これまでメンズビギのロックTシャツだって数々ご紹介してきた。しかも今ここでわざわざロックTシャツの話をしようとしているぐらいだから、さぞや膨大なコレクションを所有しているだろうと思われても仕方がない。
しかし…
実はほとんど持っていないのだ。
えっ! 何で!?
正直自分でもよく分からない。目立ちたいけど悪目立ちはしたくない!というヒネクレ者の性分かもしれないし、カッコよく言えばコダワリが強過ぎて… いや、好き過ぎて選べない!ということなのかもしれない。
しかし…
物欲というものは突然訪れるものだ。
きっかけはこのとんでもない暑さにある。いい歳こいたオヤジがTイチで街をぶらぶら歩くのは抵抗があったが、それどころではない暑さだ。そこで自分の中で一躍脚光を浴びたのがロックTシャツなのである。1枚で様になるインパクトのあるグラフィックやアーティスティックなデザインこそ、ロックTシャツの醍醐味なのだから…。
時間やエネルギーの節約のため、早速ロックT専門店のサイトを物色してみた。夥しい数のロックTシャツは見てる分には楽しいが、この中から何か選ぶとなるとそれはまた別問題だ。しかも実際に還暦過ぎの自分が着ることを考慮しなければならない。これがなかなか難しいのだ。
この歳で黒のフェイド感のあるメタリカやアイアンメイデン、ガンズなどのおどろおどろしいメタル系を不精髭で着た日には、落ち武者と間違えられ、どこに行っても入店拒否を食らうだろう。ニルヴァーナやソニックユースなど90年代のグランジやオルタナも世代が違うからムリしている感は否めないし、お宝級のニルヴァーナを着てる奴が目の前に現れたら肩身が狭くて思わず自分のTシャツを裏返ししたくなる。ピストルズやラモーンズなどパンク系のメッセージ性が強いのもどうかと思う。そもそも自分にはそんなメッセージなどこれっぽっちもない。追悼のためにオジー・オズボーンなら今着てもいいかもしれないが、再結成で話題のオアシスは今着ると便乗感丸出しだ。
ならばアート性の高いレコードジャケットならどうだろう。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアンディ・ウォーホルが描いたバナナのアートワークはあまりにもベタだから、ヒプノシスやロジャー・ディーン辺りなら…。いや、タイトルもバンド名も書いてない、ただ牧場のホルスタイン牛が振り返ってるTシャツを知らない人が見たら、○○高原の土産物にしか見えないだろう。ふーむ。難しい…。いっそのことロックTの元祖「グレイトフル・デッド」はどうだろう。いや、オヤジのくせに今さらヒッピーはないだろう。
アーティストで選ぶにしても、やはりその音楽性が好きじゃないと自分に嘘をつくことになるし、本当にリスペクトしてないと着る資格はないような気もする。だからと言って誰もが知る往年の大御所バンドだと他人とカブる。ミーハーに見られるのもイヤだし、トレンドに乗っかったロックT初心者に見られるのも真っ平ゴメンだ。ストーンズの赤いベロでもないし、ビートルズのヘルプやアビーロードでもないし、ザ・フーのラウンデルでもないし、ツェッペリンの飛行船や羽根の生えた天使もちょっと…。(あくまで個人の感想ですよ!) かと言って、せっかく着てるのに誰にも分からないのは寂し過ぎる。要は適度な分かってる感と玄人ウケするようなロックTを着るのが私にとってのベストである。
そうなのだ。結局いつもそこで躓くのである。やっぱりロックTシャツ選びは難しい…。そんな私が半ば諦めかけていたその時、急にお店に入荷したのがこのコラボTシリーズだったのだ!!
な、なんとこれは!
クラウス・フォアマンではないか!!
ビートルズ好きの方ならご存知だと思うが、メンバーとクラウス・フォアマンは、デビュー前のビートルズがドイツ・ハンブルクでの下積み修行時代からの友人だ。ベルリン生まれの彼は、当時ハンブルクでデザインを学び、グラフィックデザイナー、イラストレーターとして働いていた。
1960年、恋人で写真家のアストリット・キルヒャーを通じ、クラブ「カイザー・ケラー」で当時ハンブルクに滞在していたビートルズと知り合う。
その後ビートルズのメンバーに誘われて、活動の場をロンドンに移す。そして1965年リリースのビートルズ「リボルバー」のアートワークで一躍名を馳せ、翌年のグラミー賞でベストデザイン賞を受賞したのである。
ベースの名手でもあるクラウスは、その後マンフレッド・マンを経て、ジョンのプラスティック・オノ・バンド、ソロ作の「ジョンの魂」「イマジン」、さらにジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、ルー・リード、カーリー・サイモン、ハリー・ニルソンなどのアルバムにも参加するなど、ミュージシャンとしても引っ張りだことなった。
リボルバーのアートワークを描いた人… ぐらいの認識しかなかった私が、フォアマンを深く知るきっかけは、昔読んだこの本だった。
クラウス・フォアマンの元恋人アストリット・キルヒャーの数奇な半生を描いた、傑作ノンフィクションである。
ビートルズに多大な影響を与えた女性写真家アストリットとともに、フォアマンの人物像も見事に描かれている。
さらに15年ほど前に放映されたNHKBS世界のドキュメンタリー 「サイドマン~ビートルズに愛された男~」では、当時70歳になるフォアマンが半生を振り返るという内容が心に響いた。およそ一般的なロックミュージシャンとはかけ離れた控え目な佇まいと、思慮深く知的で物静かな彼こそ、ビートルズの本当の素顔を知る数少ない人物でもある。
そしてお待たせしました!(長過ぎる…)今回のコラボでは、彼の作品の中からビートルズシリーズを3つピックアップ!
まるで『Revolver』を彷彿させるクラウス・フォアマン氏によるアートワーク「Abbey Road」をプリント。
もともとイギリス発の老舗音楽月刊誌「Mojo」のビートルズ企画特集で制作されたアートワークで、伝統的なペン&インクによる細密線描により、スタジオで演奏するビートルズの姿をモノクロで描写している。Mojo誌は当時、ビートルズの歴代作品を振り返る企画を多数展開しており、その一環としてVoormann氏による“Abbey Road”をモチーフにした精密なペン画が使用された。
フォアマンは『Revolver』(1966)などのジャケットで知られているが、それに限らずビートルズ・関連作品として 『Abbey Road』 を描いたのは、後年の追憶的なアートワークの一環では?
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フロントにはクラウス・フォアマン氏によるアートワーク「Four Lads」をプリント。もともとは、各メンバー1名ずつをフィーチャーした作品だが、このTシャツでは4人のグラフィックを1枚にまとめたコラージュ風デザインになっている。
「Four Lads」は、特定の写真を模写したわけではなく、フォアマンの記憶+ビートルズ自身の記憶を元に描写した作品で、ハンブルク時代や若者時代へのオマージュと、フォアマン個人の友情・思い出を表現する追憶作品とも言える。
フォアマンしか知らない、デビュー前後の希望に溢れた仲の良い4人の若者たちが見事に描かれている。
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フロントにはクラウス・フォアマン氏によるアートワーク「Elvis Meets The Beatles ? Jukebox」をプリント。
1965年夏のエルヴィス・プレスリーと
ビートルズの“幻の出会い”を、フォアマン氏が関係者への取材を元に再現したフォトリアルな絵画作品である。
憧れのエルヴィスとの初めての出会いは、ほろ苦い体験だったとも言われている。
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単なるビートルズTとは一味違う
【Klaus Voormann x MENS BIGI】
はいかがでしたか?
今回ご紹介したTシャツは
秀逸なロックTとも言えるし、
ある意味現代アートTとも言えます。
まさにアートとロックが融合した
オリジナリティ溢れるTシャツです。
こんなTシャツなら大人の方でも
街中をTイチで堂々と着れるし、
“にわか”?の人は着てないし、
“分かってる感”も演出できますよ(笑)